ディテール:コルクフローリング
ロビンソンコルク
色合いは「ミディアム」でちょうど良い感じ
フローリングはほとんどコルクにした*1.ポルトガルのロビンソン社の製品だ.同社は150年以上コルク製品をつくってきたらしい.RB2-M7Wというモデルだ.ミディアムカラーで7mm厚の床暖房対応モデル.
味わいのある良い箱に入っている
サンプルの様子
実際どうなの
コルクタイルを採用するまでの経緯はここに書いたとおりだ.実際,かなり悩んだ.みんな,悩みますよね?フローリング.
さて,実際の使い心地だ.
- 普通の値段*2
- 若干の防音性がある
- 若干の断熱性がある
- しかし床暖房にはしっかり対応*3
- 比較的やわらかい
- だが丈夫,見た目より丈夫,かなり丈夫*4
- 汚れはかなり付きにくい*5
- 肌触りもよい*6
- 掃除もらく*7
2016.10.11追記 欠点らしきものがあるとすれば…… - 靴下で滑りやすい*8
- 日焼けで色が薄くなる*9
丈夫な畳
乱暴なたとえだがコルクフローリングは畳に似ている.涼しくて暖かくて柔らかく肌触りが良い.ただしロビンソンのコルクは畳よりははるかに丈夫だ.Giroflexの83ブラサ*10というゴツめの椅子をスタジオで使っているのだが,キャスターつきの脚でかなりゴリゴリやっても大丈夫そうだ.正直これほど丈夫とは思っていなかった.
Giroflexに乗ってコロコロ移動しても大丈夫そうな感じ
丈夫,大丈夫
聞くところによると,コルクの床材はヨーロッパのホテルなどでも使われることもあるという.靴やヒールで踏んでも大丈夫なのだから,日本人が裸足でくらすぶんにはまったく問題ないだろう.さらに,湿気にも強いらしい.もともとがワインの栓に出来るくらい水分を通さないわけだしね.キッチンや浴室などに使う例もあるという.
千代田商会のサイトに行くと,いろいろな建築家がコルクタイルについてコメントしてるページが見つかる.難波和彦さんが「総合的な性能ではコルクタイルが傑出」「小さな子供がいる住宅にはもっとも適した床材ではないか」と書いているが,半年使ってみた実感として賛成できる.さらに彼は「15年以上経過した現在でも大丈夫」と書いているので,きっと大丈夫なのだろう.
天然素材と人工物の折衷案的な存在
ジョイントタイプのコルクマットとの比較
そういえば我が家では旧居でもコルクマットを使っていた.ギザギザでつなげて既存のフローリングなどの上に広げるタイプで,子供部屋に敷き詰めていた.オイルやウレタンの仕上げをしていないタイプだった.
暖かいしクッション性もあるのでわりと気に入って三年ほど使ったが,特にひどく汚れたり破れたりすることは無かった.ただし,さすがに全体にどことなくくたびれて,うっすらとした黒ずみが出てきた.
このタイプのコルクマットと比べると,ロビンソンコルクは
というわけで,同じコルクとはいえだいぶ使い心地は違うようだ.
*1:ダイニング,キッチン,子供部屋,スタジオがコルク.玄関,リビング,寝室は違う材にしたがその件はまた後ほど
*2:平米あたり1万円前後.マルホンの後に見るとなんでも安く思える.IOCの後に見るとやや高級床材に思える
*3:非対応のモデルもある
*4:椅子の脚の跡が一時的にへこみになったりもするがしばらく放っておくと戻っている.硬いおもちゃなどをぶつけてもかなり傷になりにくい
*5:何をこぼしても拭けば大丈夫な感じ
*6:吸水性・吸湿性はほとんどないが,べたつくことも無い
*7:掃除機でもいいが,拭き掃除が合いそうなのでブラーバが気になる今日この頃
*8:素足やスリッパでは問題なし
*9:我が家は気にしないレベル
*10:中古で6万くらいなのでお勧め
*11:つめで押すと一時的にへこむくらいのやわらかさはある.コルクマットははさみでも切れるが,ロビンソンコルクはほぼムリ
*12:オイル仕上げということもあるが,もともとコルクの質が違うようだ.粘土を乾かしたものがジョイントコルクマットだとすると,それを焼き固めたのがロビンソンコルクといったような感じ