羊飼いたちの休日

全力で家を建てたブログ

建築家

ディテール:階段

(c) mashow 地味ながら,手すりがとても良い. 手前の灰色の縦格子は,スチールの角ばったパイプに,ローバルという名の亜鉛めっき塗装をほどこしたもの.触るとすぐに手垢が付き酸化が始まる.写真でも多少確認できるが,半年でかなり汚れた.ただのうすぎ…

けんちくか・この不思議な存在(その二)

前回の内容を踏まえて,さらに考えてみます. 常識という名の思考停止 建築家の石山修武は著書「笑う住宅」にこう書いた. 「あるだけの知恵をふりしぼり,あるだけのつてをたどり,あるだけの体験と情熱を注ぎ込んでやっと出発点に立てるくらいのものなのだ…

けんちくか・この不思議な存在(その一)

現実世界の我が家は,竣工目前である.これまで一年以上にわたって施主として建築家と関わりながら家作りを進めてきた.その経験のなかで,建築家という存在とはどういったものであるのか時折考えてきた. 「建築家って,いったいなんだろう……?」 ある作家…

造作テーブル大作戦

(「団欒の舞台装置について」の続編です) ダイニングに置く座卓を決めあぐねていた.ダイニングテーブルは家族団欒の要である.心して選ばねばならない.どうしたものか. ダイニングテーブルを求めて まずはダイニングの広さ.これはご覧のとおり10畳だ.…

町屋,長屋そして我が家

採用案について書くよ これは,あんなことやこんなことも考えたが結局こうなったという記事である.どうなったか? まず結論からいうと,こうなった. 一階 二階 三階 え? シンプルで地味.ただの四角い家に見える.けれども,この家の生い立ちはもうすこし…

四人の神様

家を建てるにあたっては,すくなくとも四人の神様と仲良くしないといけない. 銀行神 ヘルメース 施主にとって,銀行は文字通り「神いわゆるゴッド」である.融資がおりなければ何も始まらない.資本主義経済の昨今において,銀行神は一般的に福沢兵として汎…

僕らの世代,僕らの年代

もしくは,いかにしてその建築家は選ばれずして選ばれたのかということについて. ---- 家を作ることは難しい.そして,誰もが失敗を恐れている.けれど,実際に家を建てるためには,そういった不安を真正面から覗きこんでみることも必要なのかもしれない. …