羊飼いたちの休日

全力で家を建てたブログ

通り過ぎゆくSubway Ceramicsとバスルームで見る夢

過去記事の「魔法の言葉」でも少し紹介したけれど,我が家にもSubway Ceramicsというメーカーのタイルを採用したいと思っていた. 都内であれば目黒のCOMPLEX UNIVERSAL FURNITURE SUPPLYという家具屋さんにサンプルがほぼすべて置いてあるので,比較的簡単…

Mieleに惚れてから冷めるまでの話

Mieleの家電はシンプルで本質的な機能がしっかりしているものが多く魅力的だ.我が家も導入を検討していた. けれども2011年から,Miele JAPANが設立されて,代理店方式をやめた同社は直販のみになり一切値引きが効かなくなったり,その後やっぱり代理店も使…

世界見積もり大戦

わが軍は当初,数か所の工務店大明神にたいして同時見積もり宣戦布告するつもりであった.けれどもふたを開けてみれば「いまちょっと他所と戦争してて忙しいので」とか「今年はオリンポス神に兵を送らないといけないので」などと体よく断られてしまい,結局…

コルクタイルの僥倖

フローリングにこだわってきた話は以前書いたとおりだ. そこまで悩んでおきながら,例によってまた別の案が出てきた. コルクタイルだ. コルクタイルは,スリークでありながらどことなく木の存在感が残っており,主張と抑制のバランスがとても良いと思った…

ガスオーブンの顛末

GAGGENAU(ガゲナウ)のガスオーブンは魅力的だ.でも高い. そんな悩みを抱えていた我が家に,朗報が飛び込んできた.なんとツナシマ商事が今年からBertazzoniのガスオーブンを輸入し始めるというのだ. このガスオーブンは極めてシンプルだ.厳密な意味では…

とても大切な10平米

へらへらぼっちゃん (講談社文庫) 作者: 町田康 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2003/05/15 メディア: 文庫 クリック: 18回 この商品を含むブログ (64件) を見る あはは。遊びのイロハもわかっとらん。ハンドルには左右に五度ばかり、きってもタイヤが動か…

施主が行くべきショールームリスト

お勧めは★が付いています.都内近辺で見れるところを中心に選んでいます. Panasonic Living Showroom 新橋,汐留. 一通り見れます. ADVAN 原宿. 総合建材がとりあえずいろいろ見れる.なにげに薪ストーブが充実している. 東京デザインセンター 五反田.…

四人の神様

家を建てるにあたっては,すくなくとも四人の神様と仲良くしないといけない. 銀行神 ヘルメース 施主にとって,銀行は文字通り「神いわゆるゴッド」である.融資がおりなければ何も始まらない.資本主義経済の昨今において,銀行神は一般的に福沢兵として汎…

ゼロ世代の三種の神器

三種の神器についてすこし考えてみる. ・昭和の三種の神器 白黒テレビ 洗濯機 冷蔵庫 ・高度成長期の三種の神器:3C カラーテレビ クーラー 自家用車 Color, Cooler, Carで3Cなのだそうです. ゼロ世代の三種の神器 ・ルンバ(2011年) ・食洗機(2011年) ・乾…

気になった建材とか

先日,日経メッセ建築・建材展に行ってきた.そこで気になった建材をいくつかピックアップしてみる. 滝沢ベニヤ 色紙を挟みこんだPaper Woodシリーズが注目に値する.通常のプライウッドもキレイ.キッチンの棚・仕切りなどに使いたいと思っている. 山長商…

絶滅危惧種としてのガスオーブン

オーブンはガス式にしようと思っていた*1.そうはいっても現在,ビルトインで採用できるガスオーブンはそれほど多くは売られていない*2.国産ではPaloma,HARMAN,Rinnai.舶来ものでもVIKING,GAGGENAUくらいのものだ*3. 国産のHARMANやRinnaiのガスオーブ…

キッチンと車

キッチン選びは難しい. 一言でキッチンと言っても,世の中にはニトリなどの格安モノからminotticucineあたりの天上人御用達までいろいろある. 確かに,安いキッチンでも機能的には十分だ.たとえば,苗場の見捨てられた別荘を100万円で購入して自分たちで…

子育てと家づくりのジレンマ

A.子供が出来ると家を建てたくなる. B.子供がいないうちに家を建てたほうが楽だ. これはジレンマだ. ---- 一家に子供が生まれると,なんとなく引越ししたりマンションを買ったり家を建てたりしたくなるものだ.子供がいる場合,たとえば持ち家の戸建に定…

フローリングをめぐる冒険

僕は木が好きだ. 中学生の頃からベースギターを弾いていたので,楽器に良く使われる材――アルダーやメイプル,アッシュなど――には,当時から興味を持って接してきた.家具も好きだ.だから,ウォルナットやマホガニー,チーク,オークなどの家具に良く使われ…

土地に寄り添う

建築家は,打ち合わせの中でいくつかのコンセプトを僕たちに提示した.それらの案の中に,面白いものが沢山あったのは事実だ.だが時としてそれは,素人の僕の目にはいささかコンセプチュアルに過ぎると写ることもあった. まあそうだとしても,それらの案は…

都市に住むということ

都心に住むってどういうことだろうかと最近良く考える. 都市の住宅というものは,周囲の景観が確保されないのがふつうだ.周囲を見渡しても,空をゆきかう電線,醜い吹きつけの壁,デザインされていないコンクリート・アルミニウム・プラスチックの集合体か…

いかにして広いリビングのことを諦めたのか

とにかく,広いリビングのある家に住んでみたかった. とにかく,40畳くらいの馬鹿でかい空間を家の中心に置いて暮らしてみたかった. 広くて天井の高いリビングにグランドピアノを置いて,薪ストーブを焚いて,アイランドキッチンを囲みながらみんなで料理…

僕らの世代,僕らの年代

もしくは,いかにしてその建築家は選ばれずして選ばれたのかということについて. ---- 家を作ることは難しい.そして,誰もが失敗を恐れている.けれど,実際に家を建てるためには,そういった不安を真正面から覗きこんでみることも必要なのかもしれない. …

金利,もしくはポルシェ911カレラSのこと

いきなり直球を投げる.お金の話だ. お金のことを「先立つもの」などと表現する人もいるが,家に関して言うならばそれは必ずしも正しくない.例えば,5000万の家を建てるのに,手元に5000万なくても別に問題ない.銀行が貸してくれるのだ.5000万が先行する…

大きな愛

今のプランに決まるまで,沢山の案が建築家によって提示された.それぞれにまったく違う内容でいながら,極めて均衡したレベルで拮抗するようなプランが複数提示された.どれかひとつには決めがたい. こうした設計プラン群というものは,同じ土地という母体…

魔法の言葉

今の時代に家を建てるに当たって,インターネット検索をしないというひとはほとんどいないだろう.それにもかかわらず,それなりに検索を使いこなしているようなひとであってもなかなか思うような情報に行き当たらないもどかしさを覚えているものではないだ…

どんな家にする?

「何十年かしてから,『あーこの家はやっぱりカッコいいな』と思える家を建てたいよね」と妻は言った. 時を経てもカッコいい家.そのためには,何が必要なのであろうか. 時間が経ってからも良いと思えるものを作るには,すくなくともどこかで「それなりの…

いつのまにかこんなことになってしまった

不思議なもので,自分が家を建てることになった. うまくいけば秋には建つ予定だ. 以前から「そのうち建てたいな」とは漠然と思ってはいたが,いざこうなってみると「いつのまにかこんなことになってしまった」という気持ちが正直なところだ. 自分でやって…